コメディー

日本映画の感想 『カタクリ家の幸福』

奇妙奇天烈!奇想天外!!人が意味もわからずどんどん死んでいっても、歌って踊ればすべて解決!それがカタクリ家。またまた、三池監督が過去に類を見ない映画を作ったなぁ・・・なんて思っていたら、これは韓国で大ヒットしたブラックコメディ『クワイエット・ファミリー』という作品のリメイクだそう。死亡現場や、死体遺棄の場面で突如ハイテンションに歌い踊りだしたり、夫婦愛をカラオケビデオ調に見せたりと、最初は唖然、爆笑ものであったが、ずっとこの調子で2時間弱やられてもなぁ・・・途中から中だるみしてしまう。

アイデアやアプローチは良かったのになんで中だるみしてしまうのか?それはたぶんストーリーの軸がホームドラマなんで、イマイチ緊張感に欠けるんである。
もっと、ミュージカルに似つかわしくない題材、社会派ドラマやバイオレンスっぽいものにミュージカル風味の味付けをしてみても、面白いかもしれない・・・なんてことを考えながら、後半はかなりのダレ気味でした。

竹中直人しか出てこないテレビと、エンケンのミュージカル参加、武田真治だけ妙にキレのあるダンスには確かに大笑いさせてもらいましたが・・・


 『カタクリ家の幸福』                            Katakuri
  監督:三池崇史
  脚本:山岸きくみ
  撮影:野村明生
  音楽:馬飼野康二、遠藤浩二
  出演:沢田研二、松坂慶子、武田真治、
      西田尚美、忌野清志郎、竹中直人、
      遠藤憲一、丹波哲郎、濱田マリ
  (2002、『カタクリ家の幸福』製作委員会)

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日本映画の感想 『狂わせたいの』

京都を中心に舞台、パフォーマンス等様々な表現媒体で活躍する(らしい)石橋義正の劇映画監督第1作。タイトルは山本リンダ往年のヒット曲から。他にも中村晃子、金井克子などムンムン淫靡系な昭和歌謡のメロディーにのせて、エログロナンセンスな世界が展開されます。

発想の着眼点としては嫌いじゃないです、僕は。主人公の男が異常な女たちに翻弄される様は、例えばフェリーニ監督の『女の都』なんかを思い出しますが、フェリーニ作品からファンタジーという要素を抜き取り、寺山修司や唐十郎ばりのアングラな味付けをしたような感じの映画です(判りづらい例えでスイマセン)。

電車ピンサロ、泥酔タクシー、暴力居酒屋、踊る女医・・・etc、随所に様々な仕掛けがされていて、次はどんなものを見せてくれるか?という楽しみが先立ちます。エログロと表現しましたが、そんなに過激な表現でもなく、人が嫌悪感を抱くギリギリの線で、見事に笑いへと転化することに成功していると思います。

しかし、主人公の男がどうにも頂けません。あたふたする様はよろしいのですが、セリフが全部予定調和というかフツーで、全然面白くありません。異常な光景を目前にしても、ありきたりな返答しかしておらず、タイトルと逆行して終始“狂わされることなく”冷静なままですから、観ているこっちとしてもいちいち興ざめしてしまいます。せっかくの関西弁なのだから、逐一ツッこんでいくくらいの勢いとリアクション芸人並のベタなリアクションは欲しかったですね。

あと、これは予算的な問題もあるかもしれませんが、この映画はカラーの方が良かったのではないでしょうか?

Kuruwase2_5 ←こんな感じの映画ですから・・・ 








カラーにすると、もっと卑猥でサイケデリックな感じも出て良かったのかなとも思います。

深草、藤森という地名が、高校時代を思い出して妙に懐かしくありました。しかし、伏見界隈でタクシーを拾ったというのに、乗り込むと即、車中からの情景が四条河原町や祇園というのもおかしいわな(笑)


 『狂わせたいの』                              Kuruwase1
  監督・脚本:石橋義正
  撮影:岡本孝司
  音楽:アーティスティック・コンセプツ
  出演:岡本孝司、分島麻実、キララはづき
      木村真束、丹波橋ミミ
  (1997、石橋プロ)     

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