必殺仕業人 第2話 『あんたこの仕業どう思う』
「健全な肉体には健全な精神が宿る」をモットーに、やみくもに肉体を鍛錬しまくる変な商人・田島屋伝兵衛が今回の標的。
「権力をカサにあくどい儲けをたくらむ悪徳商人」というだけでキャラ付け充分に思えるが、必殺シリーズにおける津川雅彦とあっては、これだけでは終われない。「イィーッ!」とショッカーのような怪鳥音を叫びながら、パンチやキックのコンビネーションを披露する様は、誰がどう見ても滑稽である。また、このキャラが取って付けたような即席で、津川氏の動きが鈍いというかその・・・全然なってないところを「イィーッ!」の雄叫びで単純に誤魔化しているだけ?な感じがとにかく笑える。
津川氏と結託する与力・大村には、必殺シリーズお馴染みの悪役・今井健二。ただし、前述のように津川氏の印象が強すぎて、本来であればアクの強いはずのイマケンさんもいまいち影が薄い。津川氏のトレーニングジムで、バーベルを無理矢理持ち上げようとして、「あ、それはあなたには無理ですよ」と津川氏からダメだしされたり、津川氏の夜の生活を覗き見しようとしたところを主水に不意打ちされたりと、マヌケなまま物語からフェードアウトしてしまう。
津川氏演じる田島屋とライバル関係にあるのが、大和屋。田島屋の妻・お松の実父でもあるが、公儀ご用達の利権をめぐって両者とにかく折り合いが悪い。そんな折、田島屋で開催された宴席でお松が殺される事件が起きるが、その下手人が喜久三という元芸人。しかし、お松殺しは津川氏とイマケンが仕掛けた罠であった。喜久三はイマケンの手引きにより金で殺しを請け負うが、喜久三は本当は田島屋を狙っていたという設定で、喜久三の雇い主は大和屋だという絵を書いて、世間の目を大和屋糾弾に向かわせることこそ、田島屋と与力・大村の狙いであった。
この際、奉行所に大和屋と喜久三の密会現場を目撃したとウソの証言をするのが、本阿弥さん(相変わらず色っぽい)。本阿弥さん自身は、津川氏に良い様に利用されているような気もするが、とにかく一味として仕業人のターゲットに無理矢理昇格。もちろん、担当はスケコマシのやいとや。既に田島屋の宴席で関係済であったやいとやは、いとも簡単に本阿弥さんの浴室に潜入。胸をもみしだきながら、針を打つ。
田島屋を担当するのは剣之介であるが、普段から肉体の鍛錬を怠らない田島屋の始末には一苦労する。田島屋と剣之介がバトルを繰り広げている間、既にイマケンを始末した主水は傍観するだけ。助太刀することも出来た筈であるが、実は、出陣間際に剣之介が現場にお歌を連れて行くことを知り、主水、やいとや、捨三が剣之介を糾弾する場面がある。「なんで助けてくれなかったのよ」と主水を咎めるお歌であったが、「こっちは金払ってるんだ、きっちり働いてもらわないと」と言い放つ主水。剣之介を信頼し切れなかったのか?またはテストしていたのか?いずれにせよ、ここらあたりが仕業人の持つ独特のドライさともいえる。
金に困っている主水の家の離れには間借り人、無料で市井の人々に診療を施すやいとや、なかなか芸事が身に付かず苦労する剣之介・・・各々の表の顔もくまなく描写されていて、なかなか中身の濃い一編。
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